デジタル一眼レフカメラ初心者入門講座

35mm換算とは

最終更新日:2019年5月2日

レンズ等でよく使われる用語として、「35mm換算で50mmの焦点距離」だとか、「このカメラは35mm換算で・・・」というのを見たり聞いたりしたことはないでしょうか。ここでは、フルサイズやAPS-Cサイズのカメラを使ううえで、正しい画角を得るための講座についてご説明させていただきますので、しっかりと理解しておきましょう。

35mmとはフィルム幅のこと

フルサイズとAPS-Cサイズの違いというコーナーでも詳しくご説明しておりますが、デジタルカメラが開発される前は写真撮影にフィルムが使われていました。フィルムの幅は特別なものを除いて35mmと統一されていたため、どんなカメラ、レンズを使っても焦点距離や画角は同じでした。



しかしデジタルカメラになったことで、撮像素子(イメージセンサー)の大きさがカメラや機種ごとに変わってしまうことになりました。これにはコンパクトさの要求に答えたり、できるだけ低コストでイメージセンサーを作って価格を抑えるカメラを開発したかったなど、さまざまな理由があります。

しかしイメージセンサーの大きさが異なってしまうと、焦点距離が同じレンズを装着しても、撮像素子の大きさによって画角が変わってしまうという問題が発生します。

フルサイズの撮像素子を搭載しているデジタルカメラであれば、レンズの表記通りの画角で撮影できますが、APS-Cサイズやフォーサーズなどの小さい撮像素子を搭載したデジタルカメラでは、画角が狭くなってしまいます。


上の図のようにフィルムカメラの場合はフィルムの大きさが同じであるため、35mmフィルムを使うカメラであればどのカメラに装着しても、50mmのレンズは画角46度(対角線)で撮影することができます。つまりカメラによって写る範囲が変わってしまうことはありません。


しかし、デジタルになってしまうとカメラの種類によって撮像素子(イメージセンサー)の大きさかが異なってしまうため、焦点距離が50mmのレンズをつけると、違う画角で記録されてしまいます。例えばフルサイズカメラであれば、50mmで46度の画角で撮影できますが、APS-Cサイズなら32度、フォーサーズカメラなら24度と写る範囲が狭くなり、望遠気味に撮影されてしまうことになります。

レンズと同じ焦点距離の画角で撮影できるのはフルサイズカメラだけで、APS-Cサイズのカメラやフォーサーズサイズのカメラですと画角が変わってしまい、本来の範囲より狭い範囲しか撮影できなくなってしまいます。


どうやって適正な焦点距離や画角を見分ける?

35mmのフィルム時代の流れから、今現在発売されているレンズの表記はこの35mmのフィルムを使ったものを基準として表記されています。

一般に言う人間の視野に近い標準レンズというのは50mmといわれていますが、これはフルサイズ機で撮影したときに得られる画角46度(対角線)のことで、実際にAPS-Cサイズやフォーサーズに50mmのレンズを装着すると。「えっ!めっちゃ望遠に写ってしまう」となってしまいます。

ですのでAPS-Cサイズで50mm相当(画角46度)のレンズが欲しいといったときには、50mmよりもっと焦点距離が短いレンズを選ばなければなりません。

じゃあAPS-Cサイズで50mm相当の画角が得られるレンズは何mmのレンズを用意すればいいか?ということになりますよね。

そこで登場するのが35mmに換算すると・・・という計算方式です。


35mm換算表

下の表は35mmの換算表です。APS-Cサイズは撮像素子のサイズで1.5倍と1.6倍があります。ニコンやソニー系は1.5倍、Canon系は1.6倍した値です。あくまで目安であるため、詳しくはカタログや仕様に表記してある事実表記を確認してください。

 レンズの焦点距離
(フルサイズ機)
 画角
(対角線)
24.0×16mm
APS-C (x1.5)
 22.5×15mm
APS-C (x1.6)
 17.3×13mm
フォーサーズシステム
 5mm  154  -  10mm
 6mm  149  -  -  12mm
 7mm  144  11mm  11mm  14mm
 8mm  139  12mm  13mm  16mm
 9mm  135  14mm  14mm  18mm
 10mm  130  15mm  16mm  20mm
 12mm  122  18mm  19mm  24mm
 14mm  114  21mm  22mm  28mm
 16mm  107  24mm  26mm  32mm
 18mm  100  27mm  29mm  36mm
 20mm  94  30mm  32mm  40mm
 24mm  84  36mm  38mm  48mm
 28mm  75  42mm  45mm  56mm
 30mm  72  45mm  48mm  60mm
 35mm  63  53mm  56mm  70mm
 40mm  57  60mm  64mm  80mm
 50mm  46  75mm  80mm  100mm
 60mm  40  90mm  96mm  120mm
 70mm  34  105mm  112mm  140mm
 80mm  30  120mm  128mm  160mm
 90mm  27  135mm  144mm  180mm
 100mm  24  150mm  160mm  200mm
 120mm  20  180mm  192mm  240mm
 140mm  18  210mm  224mm  280mm
 160mm  15  240mm  256mm  320mm
 180mm  14  270mm  288mm  360mm
 200mm  12  300mm  320mm  400mm
 250mm  10  375mm  400mm  500mm
 300mm  8  450mm  480mm  600mm
 400mm  6  600mm  640mm  800mm
 500mm  5  750mm  800mm  1000mm
 600mm  4  900mm  960mm  1200mm
 800mm  3  1200mm  1280mm  1600mm

カタログに記載されているレンズの焦点距離表記は一番左側ですので、フルサイズ機ならそのままの焦点距離のレンズを準備します。例えば標準レンズの画角程度(46度)のレンズが欲しい場合、APS-Cなら30~35mmのレンズ、フォーサーズなら24mmのレンズを用意することで、同じ画角で撮影できます。


APS-C機を使っている人は、間違って購入しないように

ネットや雑誌の情報などでも「50mm=標準レンズ」「50mmは人間の視野くらい」「基本は50mmレンズ」などとうたっているため、50mmの単焦点レンズを買ってステップアップしようと考えている人も少なくありません。

しかしAPS-Cサイズのカメラに50mmの焦点距離のレンズを装着しても、人間の視野にはならず、実質75mmから80mmのレンズをつけているのと同じ状態になるため「50mmの標準レンズを買ったのに、望遠すぎて使えない!」という失敗談もよく聞かれます。

APS-Cサイズのレンズを購入するときは、フルサイズの画角と混同しないようにぐれぐれも注意しましょう。


カタログに掲載されている「35mm換算」をチェック

APS-Cサイズやフォーサーズ専用のレンズには、必ず35mm換算の焦点距離が記載されています。35mm換算はフルサイズにしたときにどれくらいの焦点距離と同等になるのかを示した値になりますので、購入前にチェックしておき、自分の求めている画角になっているかどうか確認しておくことが大切です。



またフルサイズ用のレンズを買う際は、その焦点距離から1.5倍ほどさせた値が実質のAPS-Cの焦点距離になりますので、頭の中に入れながら購入を検討するようにしてください。

35mm換算とは まとめ

・35mmとはフィルムの幅のことを言う
・イメージセンサーの大きさによって、同じレンズでも写る範囲が変わってしまう
・焦点距離ではなく、画角を基準に理想のレンズを探す
・APS-Cではフルサイズレンズの1.5~1.6倍した焦点距離の画角しか写らない
・レンズの焦点距離の値を鵜のみにすると、買ってから失敗するケースがある
・必ず35mm換算で何ミリになるのか、画角はどれくらいになるのかをチェックしておく

フルサイズから始められる人にとってはそれほど問題ではないものの、APS-Cやフォーサーズカメラから始められる場合は、新しくレンズを購入するときには要注意です。上記を参考にセンサーサイズによる画角の違いを理解し、レンズ購入や焦点距離の目安にしてみてください。

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