デジタル一眼レフカメラ初心者入門講座

カメラのファインダーの基礎知識

最終更新日:2019年5月2日

デジタル一眼レフカメラでは、ファインダーという窓を見ながら構図を決めたり、フレーミングを行ったりします。カメラのカタログなどを見ると「光学ファインダー」「電子ビューファインダー」「ドット数」「視野率」「ファインダー倍率」など難しい用語が並んでいますが、この意味をご存知でしょうか。ここではファインダーの違いや用語の解説などをご紹介したいと思います。

ファインダーの種類は大きく2種類

カメラの世界でのファインダーとは、レンズから見える像を目視できる窓のことを言い、大きく2つの種類に分かれます。スマートフォンやコンパクトデジカメでは、基本的に液晶画面を見ながら撮影するスタイルですが、デジタル一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラ、また高性能なコンパクトデジカメにはファインダーが搭載されており、ファインダーを目に接眼させて像を確認します。

■光学ファインダー(OVF)
光学ファインダーはレンズから通った像をレフ板やプリズム用いて直接スクリーンへ写すことができるファインダーです。


光学ファインダーはいくつかのミラーに反射させ、最終的にファインダーに像をそのまま映すことができるようになっています。

また入門機やミドルモデルでは、安価なペンタミラーが使われているため、ファインダーに映る像が小さく見えたり、全体が見えなかったりというデメリットがありますが、上位機になると精度の高いガラス製のペンタプリズムが使用されるため、見やすく大きいファインダーになり、デメリット部分が克服されています。

数年前のデジタル一眼レフカメラでは、光学ファインダーの構造上多彩な情報表示が難しかったのですが、近年では通過型液晶技術が進歩し、ファインダー内にさまざまな情報が表示できるようになってきました。上位機をはじめ、入門機にもこの技術が搭載されはじめています。




■電子ビューファインダー(EVF)
レフ板(鏡)を搭載していないミラーレス一眼カメラや、一部の高級コンデジには、電子ビューファインダーと呼ばれるものが搭載されています。


デジタル一眼レフカメラと違ってレフ板がないため、像を直接ファインダーに映すのではなく、一旦イメージセンサーを通して像を電気信号化し、制御基板からファインダー専用の液晶画面へ画像を表示する仕組みです。

価格の比較的安いエントリーモデルのミラーレス一眼カメラになると、液晶画面だけが搭載されているモデルもあり、オプションで電子ビューファインダーを取り付けられるものもあります。また液晶の代わりに、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)と呼ばれるディスプレイ装置をファインダーに採用しているカメラもあります。

それぞれのファインダーのメリットとデメリット

光学ファインダーも、電子ビューファインダーも万能というわけではなく、それぞれメリットやデメリットが存在します。ご自分がどちらのシーンやスタイルに合うかはそれぞれですので、比較してみてください。

   光学ファインダー 電子ビューファインダー 
 視野率  90~100%
(モデルによる)
 100%
 ファインダー倍率  0.5~0.75倍(35mm換算)  拡大表示が可能
 目の疲れやすさ
 あまり疲れない 人によってはかなり疲れる 
 出来栄えの表示  不可  可能
 情報表示  機種によっては可能  多彩な情報が表示可能
 消費電力 少ない   多い
 タイムラグ  ない  (ある)
機種によって違う
 本体の小型化 難しい  容易
 明るさ調整 不可  可能
 色温度調整 不可  可能
 マニュアルでの
ピント合わせ
 難しい  容易


視野率の違いとは

光学ファインダーでは、レンズから通った画像をそのままファインダーに写すため、多くの鏡やプリズムを使用します。写真に写る範囲全てをファインダーに写すことができるのが理想ですが、技術的なコストがかかってしまいます。特にエントリーモデルの一眼レフカメラでは、実際の写真に写る範囲に比べ、ファインダーから見える範囲が小さいものがあります。

実際に写る範囲とファインダーから見える範囲を比率化したものをファインダー視野率といいます。



ファインダー視野率が100%のカメラはファインダーで見たままの画像の範囲が写真として写ります。しかしファインダー視野率が100%以下のカメラは実際に写真に写る範囲よりファインダーで見える範囲が狭くなります。
ですから、撮影したときはファインダーに邪魔なものがなかったのに、実際に写真で見てみると、端のほうに意図しないものが写りこんでいる・・・ということもあります。

ここ数年の技術の進歩によりかなり視野率は改善されましたが、エントリーモデルで95%程度、中級機で96~97%、高級機になると100%になるモデルが一般的です。これには前述した「ペンタミラー」「ペンタプリズム」が関わっており、ペンタプリズムを使うほうが視野率を高めることができる分、製造コストがかかります。

また液晶ビューファインダーはイメージセンサーに写った信号を液晶画面に映しているため、視野率の制限はなく、ほぼ100%で表示させることができます。

ファインダー倍率は見える大きさの比率

ファインダー倍率とは、ファインダー内の画像が、実際の目で見える大きさに比べてどれくらいの割合かを示したものです。もちろん望遠レンズをつければ実際の目で見るよりも大きく見えるのは当たり前なので、ここでは標準的なレンズ(50mmレンズをつけた時の値)を基準に表記されます。

ファインダー倍率が大きいほど大きくて見やすい高性能なファインダーと言えます。理想は1倍に近いほど優秀なファインダーと言えますが、フルサイズだと0.7~0.75倍、APS-C機で0.8~1倍(35mm換算で0.53~0.67倍)が一般的です。

これもペンタミラーを使用するより、ペンタプリズムを使用した方が大きくなる傾向がありますので、入門機と中級機の違いは「ファインダーの見やすさが違う」と言ってもいいかもしれません。



見える範囲の指標のことを視野率というのに対して、倍率は見える大きさの指標で、撮影倍率が大きいほど大きくて見やすいファインダーという意味になります。

カメラのカタログにも「仕様」という部分で必ず記載されている部分ですので、一度確認してみましょう。

ちなみに液晶画面や有機ELを使うファインダーでは機械的に自在に倍率を変えることができるため、上記の仕様は光学ファインダーのみになります。

電子ビューファインダーは画素数や画面サイズをチェック

電子ビューファインダーの仕様としては、画素数と画面のサイズをチェックしましょう。

画面サイズは大きいほど倍率が上がり見やすいファインダーと言えますが、エントリーモデルでは0.3~0.4型ですが、上位機では0.5型もあります。しかし電子ビューファインダーでは拡大表示ができるため、画面が小さくても光学ファインダーのように苦労することはありません。

画素数は液晶画面に表示できるドット数のことで、この数値が大きいほど滑らかで自然に近い見え方がします。一般的には100万ドットあれば見やすいファインダーと言えますが、中級機や上位機では200万、300万ドットを超える画素数のものも発売されています。




結局どっちがいいの?

最終的な結論ですが、これは使うユーザーのシーンや用途によります。小型で持ち運びしやすいものと言えば電子ビューファインダーが優位になりますし、スポーツや運動会など、とにかく動くものをずっと目で追いながら撮影する機会が多い場合は、目が疲れにくい光学ファインダーが有利と言えます。

このようにどちらが良いかは、それぞれのメリットとデメリットをチェックしながら、自分に合ったファインダーのものを選ぶことが大切です。

カメラのファインダーの基礎知識 まとめ

・光学ファインダーと電子ビューファインダーの2種類がある
・両者は万能ではなく、それぞれメリットやデメリットがある
・視野率は実際に記録される画面の範囲とファインダーで見える範囲の割合のことを言う
・ファインダー倍率は見える大きさを数値化したもの
・電子ビューファインダーではドット数や画面の大きさをチェックする

両者のファインダーは全く性質の違うものと言えます。昔からあるのが光学ファインダーですが、近年の技術の進歩により、電子ビューファインダーも進化を続けています。両者の特徴を理解しながらカメラ選びを進めてみてください。

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