デジタル一眼レフカメラ初心者入門講座

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星空撮影応用編



さらにしっかり星空が撮影できるように、ピント合わせのコツや素朴な疑問について星空撮影の応用編をご紹介したいと思います。




ピント合わせはライブビューでしっかりと

天体撮影で失敗する大きな原因の1つに「ピンボケ」があります。星空はよほど明るい星をAF枠に合わして撮影しない限り、オートフォーカスで撮影するのは難しいです。明るめの星にカメラを向けて、拡大してマニュアルフォーカスで撮影します。

手順1 レンズのフォーカススイッチは「MF」に合わせる。レンズやカメラの手ブレ補正機能も、ここでOFFにしておきます。

手順2 カメラのモードは「M」(マニュアル)、F値はいっぱい(最も数字が低くなる)まで開放、ISO感度は1600以上に設定する。

手順3 カメラを天体に向けて三脚で固定する。ズームレンズの場合はここで焦点距離も決める。

手順4 ライブビューをONにして、液晶画面に画像が写るようにする。



この時点ではおそらく液晶画面には何も映りません。真っ暗なはずです。



手順5 ピントリングを少しずつ回しながら、星が液晶画面に写るように探す。







ピントリングを少しずつ回すと、やがて液晶画面にうっすら輝く星が写ります。ある程度ピントを合わせたら、できるだけ明るい星を選んで、枠の真ん中に星が来るように十字キーで枠を移動させます。
枠の真ん中に星を合わせたら、拡大ボタンを押して更に画像を拡大させます。何度か押して等倍になるようにしましょう、その都度位置がずれているようなら十字キーで位置を合わせ直します。
※Canonキスデジの場合

最大まで拡大したら、星が白い点になるように最後の微調整を行います。ピントリングを少しずつゆっくり回して合わせます。下の図の真ん中のようになるのが理想的です。なるべく輪郭がボケずにはっきりするようにピントを合わせます。



星は動いていますので、少しずつ移動しますので、枠から外れそうになったら十字キーで位置を調整しなおしてください。


これでピント合わせは完了です。ISO感度や空の明るさ(光害)によって変わってきますが、レンズのF値がF1.4なら5~10秒、F2.8なら10~15秒、F4なら15~30秒程度の露光時間で、美しい星が撮れるはずです。

このシビアなピント合わせを行うことで、暗い星もしっかりと写すことができます。


シビアなピント合わせができたら、ピントリングとズームリングをテープで固定しておけば、今後の場所や構図移動でピントがずれてしまう心配もありません。





ライブビューで星が見えない場合

星はとても暗いので、使っているレンズや環境によってはライブビューでほとんど星が見えない場合があります。次のことを試してみると感度が上がって液晶画面で星が見やすくなる場合があります。

ライブビューの露出シミュレーションをONにする
ライブビューの露出シミュレーションとは、ライブビューで撮影する際、実際の仕上がりに近い明るさで画像が出るようにする機能のことです。これがOFFになっていると仕上がりをプラス補正しても明るくならないので、ONにしておきます。デフォルトでは特に触ってない限りONになっています。

露光時間をいっぱいまで長くしてみる
マニュアルモードの露光時間(シャッター速度)をいっぱいまで長くします。(一般的なデジタル一眼レフカメラなら30秒)露出シミュレーションがONの場合は、シャッター速度を遅くすると明るく仕上がりますので、液晶画面に星が写りやすくなります。

ISO感度もできるだけ上げてみる
とりあえずピントを合わす一時的なものなので、ISO感度もできるだけ上げてやると、星が写りやすくなります。しかし上げすぎるとノイズも目立ちますので、ピント合わせの判別が難しい場合は少し下げてみてもよいでしょう。

それでも写らない場合は
それでも写らない場合は、星でピントを合わすのは諦めてやや遠くの街灯や町の光の明かりでもピント合わせは可能です。よほど近くでない限り無望遠になっているので、50m先の光でも、星の距離でもピントは合います。



ノイズリダクションは使いどころに注意しましょう

ISO感度を上げて撮影すると、どうしても暗い場所でのノイズが気になる所です。最近のデジタルカメラには「高感度時のノイズ低減」という機能があり、最近の機種では「なし・弱め・普通・強め」から選べるようになっています。
高感度時のノイズ低減は確かに効果のある機能ですが、星空のように小さい光の場合は、機能を強めに設定すると小さい星が潰れて消えてしまうことがあります。一般的には弱めか標準、RAWで撮影して後からレタッチソフトで処理される場合は「なし」にして、ソフト側で処理するようにしましょう。


ノイズリダクションOFF ノイズは目立つが小さい星までしっかり写っている。


ノイズリダクション「普通」 ノイズが減っているが小さい星が消えている。


ノイズリダクション「強め」 ざらつきノイズはほとんどないが、星のディティールが失われ、ぼやけたような眠い写真になってしまった。また小さい星も消えてボケてしまっている。




星空撮影のおすすめのホワイトバランス

RAW画像で記録する場合は、後からホワイトバランスを自由に変更できますが、JPEGで撮影する場合はホワイトバランスを設定して、どのような仕上がりになるのか調整しましょう。
「白い星空に黒い空ではホワイトバランスを変えても意味がないのでは?」と思われがちですが、結構差が出ます。


ホワイトバランスを自動や太陽光にすると自然な仕上がりになります。


ホワイトバランスを蛍光灯にすると、青い宇宙をイメージするような色になります。

自然な仕上がりにする場合は「太陽光」がおすすめ、ちょっと宇宙っぽい青い色に仕上げるには「蛍光灯」にするとおすすめです。




星空撮影の質問あれこれ

F値開放、ISO感度3200、シャッター速度15秒で撮ったら、昼間のような明るさになってしまった、どうして?


空がある程度暗い場所なら上記の設定でちょうどよいのですが、街の光や月明かりなどがあると、空が明るすぎて昼間のようになってしまうことがあります。星の数は減ってしまいますが、ISO感度を200~800程度に下げることで、明るさを抑えることも可能です。



三脚がなくても撮影できますか?
長時間露光が必要な星空撮影は、三脚などでカメラを固定して撮影しないと、手ブレしてしまいます。どうしてもという場合は、地面にタオルかハンカチなどを敷いて傷がつかないようにし、予めピントを合わせておいたカメラを空に向けて置きます。セルフタイマーで10秒後レリーズにセットし、シャッターボタンを押したらそっと地面に上向きに置けば、方向は限られますが撮影は可能です。
斜めに向ける場合は缶コーヒーなどを使えばある程度方向を決めて撮影もできます。





銀河や星雲など、教科書やガイドブックに出てくるような写真を撮りたい
残念ながら教科書や天文雑誌に出てくるような渦を巻いた銀河や星雲などの写真は、「赤道儀+天体望遠鏡+カメラ」の3セットが必要になってくる上、観測箇所も光害の少ない地方の山の上などで撮影する必要があります。カメラと三脚だけで手軽に撮ることはできません。


こういった写真は専門の機材や場所選び、テクニックも必要です。



星空撮影におすすめの場所は?
海外ならオーストラリアやハワイなどが有名ですが、国内なら都市部から離れた山の上ほど星空観測、撮影には向いています。「光害マップ」(都市部の街明かりの影響度)がありますので、それを参考に場所選びをするとよいでしょう。

全国光害マップ



星空撮影におすすめの条件は?
空気が澄んで天気が良く、湿気が少ない乾いた日がおすすめです。また月明かりの影響をうけるので、満月前後は避け、できるだけ月が出てくる前から沈んだ後を狙って撮影すると良いです。



撮影場所が晴れているかどうか調べたい、予測したい
天気予報の「晴れ」は、雲がある程度あっても「晴れ」という予報になります。その地域に雲があるかどうかは「GPV気象予報」というサイトで確認することができます。精度はなかなかで数時間先の予報もできる優れものです。現地や行先の天気(雲の量)を調べる目安としてお使いください。
サイトの左上から「エリア」を選び「雨量・雲量」をクリックすると地図が表示されます。黒いほど雲が少ないことを表しています。

GPV気象予報






結露対策

風のない場所で撮影していると、いつの間にかレンズが曇っていて、せっかく撮影した写真の大半がダメになってしまった経験はないでしょうか。これは冷やされたカメラやレンズに空気中の水蒸気が付着し、水滴となる現象です。

朝出かける時に雨もふっていないのに、車や自転車の表面が濡れていたりすることがありますよね。あれと同じです。

星空の撮影は夜に行いますから、やや湿気があって風がない夜はかなりの確率でレンズに夜露が付着して曇ってしまいます。このため長時間撮影する場合は結露対策が必要になります。

結露対策はレンズを常に温め続けて結露しないようにするのが最も効果的です。

レンズの温度低下を防ぐ最も手軽なアイテムが、レンズにヒーターを巻きつけて使用する「夜露防止ヒーター」です。最近ではスマホ用のモバイルバッテリーから電力供給ができるタイプもあるので、便利で使いやすさも抜群です。


スマホなどの充電に便利なモバイルバッテリーから電力を供給できるお手軽タイプのヒーター。レンズの筒に巻き付けて使用します。

レンズヒーターは以下のサイトから購入が可能です。
http://www.geocities.jp/tpkkagato/index.html


尚、使い捨てカイロでは代用できません(しばらくすると冷めて固まるだけです)

ヒーターなどがない場合は、定期的に車などにカメラをしまってカメラを温めてやる必要があります。

下記コンテンツでは流れる星空写真の作成方法をご紹介しています。どうぞご覧ください。

比較明合成で流れる星空写真を作成しよう





レリーズはカメラに触れずにシャッターを切るものです。用途や使い勝手で様々な種類があるので勉強しておきましょう。
最も手軽な天体写真のひとつに、お月様があります。天気が良ければほぼ毎日見ることも出来ますし、満月や半月、三日月などその姿も 様々です。でも初心者にとってはなかなか難しい月の撮影ですが、コツをつかんでマスターしちゃいましょう。
ISO感度とは感光部が光を感じる感度の良さを数値化したものです。 もともとISO感度はフィルムの感度の規格でしたが、デジタルカメラの感度にも使われています。

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