デジタル一眼レフカメラ初心者入門講座

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レンズ収差



レンズを通った光は屈折し、最終的には1点で像を結ぶことができれば、歪みのない完璧な写真が撮れるわけですが、光の種類により屈折率が変わってくると、なかなか1点に結ぶことが難しくなり、像がボケてしまったり歪んだりします。

このような現象を「レンズ収差」と言い、レンズメーカーはこの収差をできるだけ少なくするために日々技術向上を重ねています。ここでは、レンズ収差についてご紹介させていただきます。




球面収差

球面収差は球面レンズの中央部を通った光と、レンズの周辺部を通った光とで、光に集まる距離にズレが生じることで起きる現象です。




このような現象は明るい大口径のレンズで、焦点距離の短い広角レンズほど起こりやすくなります。


球面収差を軽減するには?

■絞りを絞って撮影する
絞りを絞り込むと、レンズの中心付近しか使わなくなります。そうすると中心部と周辺部の距離が短くなり、収差が軽減します。適度に絞りを絞ることで解像感やシャープネスが上がり、画質が向上します。



■非球面レンズ採用のレンズを使う
非球面レンズとはその名の通り、レンズ表面が球面ではなく、複雑なカーブを描いたレンズのことを言います。非球面レンズにすることで、周辺部の光でも中心付近とほぼ同じ焦点に合うようになります。絞りを開放しても高い解像感とシャープネスで撮影できるのが特長です。以前は生産コストが高く、一部の高級レンズにしか採用されていませんでしたが、最近では量産が可能になったことで、入門用レンズも含めて幅広く使われています。







コマ収差

コマ収差は夜景などの撮影でよく目立つ収差の1つです。「コマ」とは回すコマのことではなく「彗星」のように見えることからこの名が付きました。



上の写真は輝く工場夜景の写真ですが、中心部の光は丸い形をしていますが、周辺部の光は尾を引いた三角形のような形をしています。レンズの中心から離れるにしたがって、光が1点に集まらずに分散してしまうためこのような現象が起きます。

コマ収差を軽減するには

■絞りを絞ればコマ収差は大幅に改善する
コマ収差は特にレンズの口径が大きい明るいレンズを使い、絞りを開放することでとても目立ちます。球面収差と同じく絞りを絞って余計な光を入れないようにすればコマ収差は大きく改善できます。




歪曲収差

歪曲収差は像がへこんで写ったり、膨らんで写ったりする現象で、真っ直ぐな書類を撮影したり、格子状のものやビルなどを撮影すると目立ちやすくなります。



糸巻き型収差は写真がへこんで見える現象で、主に望遠レンズで出やすい収差です。




樽型収差はポッコリお腹が出るように膨らんで見える現象で、広角レンズで出やすい収差です。魚眼効果を出すために故意に樽型収差にさせるソフトやアプリもあります。

歪曲収差は調整で軽減できないが後から補正は可能

歪曲収差はレンズ個々による差で発生するため、球面収差やコマ収差のように絞りを絞っても改善されません。しかし、撮影後のレタッチソフト等で、レンズごとの癖を補正し、収差を軽減するこができます。



その他の収差

私たちが写真を撮影するうえで最も身近でわかりやすい収差は、上で挙げた「球面収差」、「コマ収差」、「歪曲収差」ですが、その他に代表的な収差が2つあり、5つ合わせてサイデルの5収差と呼ばれています。残りの2つも簡単にご紹介します。

像面歪曲
平面なものを撮影する時、中心部と周辺部でピントのズレが生じ、中心部でピントを合わせると周辺部がピンボケし、周辺部でピントを合わせると中心部のピントがボケてしまいます。
特に撮影可能距離ぎりぎりまで近づいて書類を撮影したりすると、中心部のピントは合っているのに、周りの字がボケて見えたります。対策としては絞りを絞るか、被写体から距離を離してやると軽減します。

非点収差
レンズの縦と横のピントがずれることが原因の収差で、像の周辺部では点ではなく楕円に見えてしまう現象のことを言います。絞り込むことである程度改善しますが、レンズによる性能に依存する場合が多いです。






一般的なレンズは絞りを開放で撮影するより、いくらか絞った方が画質が向上します。カメラに詳しい方なら知っている方がほとんどですが、意外と知らない人も多いようです。
レンズフードは太陽光などの強い光を遮る目的がある他、レンズ自体の保護にも使われています。
風景撮影などで、明るい空と暗い木の枝などの間に紫色の変な色が写ってしまったことはありませんか。これはデジタルカメラ特有の現象で、パープルフリンジといいます。

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