デジタル一眼レフカメラ初心者入門講座

露出とは

最終更新日:2019年5月2日

さて、いきなり小難しい言葉が出てきましたが、カメラや写真においての露出は、簡単に言いますと写真の明るさの出来栄えのことを意味します。さまざな条件を組み合わせることで、異なる露出の写真に仕上げることができるようになります。ここでは露出の仕組みや要素などについて勉強していきましょう。

露出は絞りとシャッター速度で決まる

露出は光が入る量(絞り)と、光が当たる時間(シャッター速度)の組み合わせによって決まります。このほかの要素として光を感じ取る度合い(ISO感度)が間接的に影響しますが、ここではまず絞りとシャッター速度の関係性について考えていきましょう。

他のサイトやガイドブックでも「例」としてよく挙げられるのが、コップの水を例えての説明です。
「コップにめいっぱいの量の水を入れてください」と指示されたら、みなさんは蛇口をひねって水をコップに入れると思います。 蛇口から出る水の量を「絞り」蛇口をひねっている時間を「シャッター速度」コップに入る水の量を「露出」として考えてみましょう。

■普通に水を入れてみた

上の写真は普通に蛇口をひねってコップに水を入れました。いっぱいになるギリギリで止めたので、ちょうど水の量はコップいっぱいになりました。コップに水を入れる時間は5秒でした。

■ゆっくり水を入れてみた

次の写真は蛇口を少しひねってコップに水を入れました、水はちょろちょろしか出ませんが、時間をかけてコップいっぱいに水を入れました。コップに水を入れる時間は10秒でした。

■早く水を入れてみた

最後の写真は蛇口を思い切りひねってコップに水を入れました。ドバっと水が出て一気にコップに水が入りますが、すぐ止めたので水はあふれずにちょうどコップいっぱいで止めることができました。コップに水を入れる時間は2秒でした。


上の図のように、コップの水をいっぱいにする方法は何通りもあり、水道の蛇口をひねる量と、コップに水を入れている時間を調整すれば、どのような方法であってもコップいっぱいに貯めることができます。

写真もこれと同じで、水の出る量を絞り水をためる時間をシャッター速度に置き換えて考えると同じことが言えます。


上の写真は、絞りと水の量を例えたものですが、4通りの蛇口から出る量(絞り)を変えても、貯める時間(シャッター速度)を調整すれば、同じようにコップいっぱいに水を貯められます。

露出アンダーと露出オーバー

コップにちょうどいい量の水を入れることができればよいのですが、中にはそうでないケースもあります。コップの水を少ししか入れなかったり、逆に入れすぎてしまった場合は、写真の仕上がりにどのような影響があるのでしょうか。

それではこの写真を見てください。

明らかに暗いのがわかると思います。蛇口を早く閉じてしまったため、コップの水が十分に貯まりませんでした。写真に置き換えると、シャッター速度が速すぎるか、絞りを絞りすぎてしまったかのどちらかです。どちらにしてもイメージセンサーに十分な光が当たっていないため、暗い写真になってしまいました。このような写真は露出アンダーと呼ばれています。

それでは次にこの写真を見てみましょう

今度はとてもまぶしくて、白っぽい写真になっていますね。これは蛇口を閉じるのが遅れてしまったため、コップから水があふれてしまった状態です。写真に置き換えると、シャッター速度が遅すぎるか、絞りを開放しすぎてしまったかのどちらかです。イメージセンサーに光が当たりすぎてしまうため、明るい写真になってしまいました。このような写真は露出オーバーと呼ばれています。

あえて暗めに撮影したり、明るめの写真に仕上げることもできますが、できるだけ失敗しないように適正な露出にすることが、写真撮影上達の近道です。

露出の組み合わせはたくさんある

上記のようにコップの水を貯める方法は、水の出る量と時間を変えれば何通りも組み合わせがあります。写真撮影においても同じことが言え、絞り値とシャッター速度の組み合わせを変えることで、異なった条件でも同じ明るさの写真を撮影することができます。

では「組み合わせは1つでもいいのでは?」という疑問が出てくるかと思いますが、複数の条件で撮影できることこそがデジタル一眼レフカメラの醍醐味でもあります。

絞りはピントが合っている範囲を可変したり、暗い場所でもより多くの光を集めることができます。また、シャッター速度を速くすれば、動いているものを静止させて撮ることもできますし、逆にスローシャッターにすれば、動きをダイナミックに撮影することもできます。


左の写真は絞りを閉じて、スローシャッターで撮影したものです。一方右の写真は絞りを開放して速いシャッター速度で撮影したものです。

両者は構図が同じで、露出の明るさも同じですが、左は水車が回転している動きが表現されていますし、右は水が弾ける様子がよく分かります。また右の写真のほうが背景がよくボケているのがわかるのではないでしょうか。

1つのパターンだけですと、どうしても表現の自由度に限界があります。さまざまな撮影条件を組み合わせることで同じ被写体でも全くイメージの異なる作品になるのが、露出の組み合わせの楽しさでもあります。

露出の設定はカメラが決めてくれる

このように難しい露出の話をしてきましたが、普段私たちがスマートフォンやコンパクトデジタルカメラなどで撮影しても、そんな失敗するような写真になることは少ないですよね。

ほとんどのカメラには適正露出機能(英語でAutomatic Exposure)通称AEという装置が搭載されており、明るさに応じて自動的にちょうどいい具合の露出にしてくれるようになっています。
つまりオートで撮影すると、カメラが気を利かせてくれているので、失敗の少ない写真が撮れるということになります。

デジタル一眼レフカメラにも、もちろん高性能なAEが搭載されているので、カメラ任せにするのもよいですし、初心者向けの機能として、ボケ重視やスピード重視など、撮影したい状況に合わせて設定することも可能です。
慣れてきたら、絞り値やシャッター速度を任意に固定して撮影を行う方法や、それぞれを独立して条件を決めるマニュアル撮影などにもチャレンジしてみるとよいでしょう。

露出とは まとめ

・露出は絞りとシャッター速度の組み合わせで決まる
・露出をコップに入れる水で例えるとわかりやすい
・露出をしすぎると明るくなり、露出不足では暗い写真に仕上がる
・露出の条件は1種類ではなく、複数ある
・絞りとシャッター速度の組み合わせを変えることで、表現力の幅が広がる
・通常はカメラが適正な露出を自動的に決めてくれる

露出の詳しい決め方や条件などは、応用撮影モードで練習することになりますが、ここでは難しいので、露出とは写真の明るさの出来栄えと覚えておくといいでしょう。

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