デジタル一眼レフカメラ初心者入門講座

アルミ三脚とカーボン三脚の違い

最終更新日:2019年5月2日

カメラ用の三脚の脚の素材としては、主にアルミニウム製とカーボン製の2種類があります。カーボン製の方がなんとなく高価でカッコイイというイメージがありますが、この2つの違いとはどのようなものがあるのでしょうか。ここではカーボン三脚とアルミ三脚のメリットやデメリットなどをご紹介したいと思いますので、三脚を選ぶ目安としてご参考にしてみてください。

三脚の脚の材質の違い

三脚を選ぶ最初の分かれ道として、脚の材質を決めなければなりません。三脚の脚の材質(素材)は、アルミニウムかカーボンの2択です。各素材の特徴をまとめてみました。

   アルミ三脚  カーボン三脚
 概要  素材がアルミニウム合金
以前からあるポピュラーな素材
 1990年代後半から徐々に普及
現在ではアルミのシェアを抜く勢い
 メリット ・手頃な価格で変える
・長寿命
・キズや衝撃に強い
・雑に扱える
・アルミに比べると軽い(アルミの70~80%)
・振動吸収が優れている
・冬に脚が冷たくならない
・強度が高い
 デメリット ・カーボンより少し重い
・振動吸収がカーボンより悪い
・冬は脚が冷え、夏は直射日光で熱々になる
・価格が割高
・キズや衝撃に弱い
・取り扱いには少々注意が必要
・耐荷重を超えると極端にポテンシャルが下がる

■価格
以前はアルミよりカーボンの方が価格が高めでしたが、近年ではその差が埋まりつつあります。しかしカーボン製は素材のグレードや使用率など、明確な表記がないものが多いため、安易に安物を買うのは控えましょう。

■重量
「アルミよりカーボンの方が軽いのでおすすめ!」と軽さだけをうたっているサイトもありますが、実使用感ではほとんど差はありません。確かに素材だけにクローズアップすれば、アルミに比べてカーボン素材は比重が軽いですが、三脚は素材だけではなく、全てを含めた重さで考えなければなりません。
素材同士を接続、固定する金具に雲台など、それ以外のパーツには金属が使われているため、すべてを含めた総重量はアルミ三脚が100とすれば、カーボン三脚は70~80くらいです。実際に使ってみれば分かりますが劇的に軽くなるわけではありません。
夜景撮影など長時間露光をメインに使う場合は重いほうが有利になりますので、重りを三脚に装着したほうが安定性は高まります。

■耐久性
「カーボンはアルミに比べると硬くて丈夫」と思い込んでいる人も多いと思いますが、確かに硬度だけで言えばカーボンはアルミより硬いことは確かです。しかし「硬い=耐久性がある」ということではありません。
一般的に三脚を使用するときにやらかしてしまうことと言えば「落とす」「ぶつける」「ひっかく」ことが多いですが、カーボンは割れる可能性があるので落としたりぶつけたりすることには注意しなければなりません。またカーボンは樹脂で表面をコーティングしてありますが、深い傷には弱いため、取り扱いを慎重にしなければなりません。
一方アルミは粘りがあるため衝撃には強く、錆びないので少々のキズでは劣化することもありませんから耐久性はカーボンに比べると高いことが言えます。またアルミ三脚は比較的頑丈で手荒に使っても大丈夫というメリットがあります。

■振動減衰
振動減衰とは、三脚が揺れ始めてから静止するまでのことを言います。カーボン三脚が素材自体が硬いため、振動が早く収まります。アルミ三脚は粘りがあるため振動が収まるのに少し時間がかかります。差は数秒程度ですので、それほど気にする必要はありません。
カーボン三脚は耐荷重に近づくと振動減衰がアルミより悪くなります。できるだけ耐荷重には余裕のあるスペックのものを準備しましょう。

■熱伝導率
熱伝導率は熱の伝わり方の違いです。アルミは外気温の影響を受けやすいので、冬は凍るほど冷え冷えになり、夏は太陽に熱せられると高温になります。一方カーボンはアルミほど影響を受けません。

このように両者にはメリットやデメリットがあるため、どちらが良いかは用途や予算によって変わります。持ち運びを重視するのであればカーボン、安定性と耐久性を重視するのであればアルミがおすすめです。


アルミ三脚の特徴

アルミ三脚は脚の部分がアルミニウム合金で作られる三脚のことを言います。カーボンが登場するまではアルミしかありませんでしたが、現在でも大型の三脚を中心に人気があります。



重さをメリットとするかデメリットとするかは、用途次第と言えます。持ち運びや移動の観点からすると、重量があることはデメリットになりますが、三脚本来の「固定して撮影する」に観点を置くと、三脚は重いほどブレに強いため、アルミ三脚は「長時間露光時」においては大きなメリットとなります。

近年では大型三脚も軽いカーボン製が多く登場してきていますが、そもそも大型三脚を持ち歩いて山歩きや街歩きをするシーンは少ないでしょうし、カーボンがいくら軽いと言いましても、大型三脚を女性でも片手でひょいと持ちあげられるほど軽くはありません。

長時間露光をメインとする場合や、持ち運んで移動するケースが少ない大型三脚においては、コストパフォーマンスが高いアルミ三脚を選択するのもよいかと思います。

カーボン三脚の特徴

カーボン(炭素繊維)を用いた三脚は1990年代後半頃から普及しはじめ、現在はさまざまなサイズの三脚に使われています。カーボンは釣竿やテニスのラケットなどさまざまなものに使われています。カーボン三脚は脚をみれば一目でわかり、細い繊維がクロス状に織り込まれています。

最大のメリットとしては、アルミと比べると軽い(20~30%軽量)ため、持ち運びが容易であることが言えます。軽量ながらも硬度はアルミと同等かそれ以上になるので、安定性が悪くなることはありません。

特に持ち運びを重視する「小・中型三脚」においてのシェアはアルミを抜いており、各メーカーからも多くのカーボン三脚が発売されています。

日中の風景撮影や山登り、滝の撮影など、移動距離が多いシーンには軽いカーボン三脚がおすすめです。また、夜景などの長時間露光の場合でも特に問題はありませんが、耐荷重ギリギリの機材を乗せてしまうとブレがなかなか収まらず不安定になりがちです。夜景撮影用に使うのなら少し余裕を持った耐荷重の三脚を準備するとよいでしょう。

結局どっちがいいの?

初心者が始めて購入する小型から中型三脚であれば、カーボン三脚を購入しておけば問題ありません。小型から中型三脚はそれほどカーボンでも価格が高いものでもなく、日中の風景や長時間露光の夜景まで幅広くこなすことができます。
大型三脚を考えている場合は、予算に応じてアルミ三脚にするのもよいでしょう。雑に扱っても壊れにくいので、劣悪な環境や岩場などの撮影でも安心です。

アルミ三脚がおすすめなケース
・夜景や星空など(長時間露光)がメイン
・風の影響を受ける撮影条件が多い
・三脚を持ったままあまり移動しない
・雑に扱うことが多い
・できるだけ安い予算で購入したい

カーボン三脚がおすすめなケース
・日中の風景など、長時間露光が不要
・三脚を持ったまま移動する距離が長い
・重い機材を乗せない(キットレンズ程度)

アルミ三脚とカーボン三脚の違い まとめ

・画角はファインダーや液晶画面に写る範囲のこと
・画角が広くなるほど、焦点距離は短くなる
・画角が広いレンズは広角レンズ・画角が狭いレンズは望遠レンズとなる
・レンズ選びの基本は焦点距離を基本に考える
・フルサイズ用のレンズをAPS-C機に装着すると、3分の2くらいの範囲しか写らない

画角の計算は難しいので、一般的には焦点距離での話になると思います。「何mmで撮ってる?」と聞かれたら、「ここなら50mmくらいかな」と言えるようになれば一人前です。焦点距離はレンズ選びでも重要になるので、どの焦点距離がどれくらいの範囲を写すことができるのかを頭の中に入れておきましょう。

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