デジタル一眼レフカメラ初心者入門講座

被写界深度とは

最終更新日2019年5月1日

被写界深度はピントが合って見える範囲のことを指し、レンズの絞り方や、カメラから被写体までの距離によってピントが合って見える範囲が変化します。ここではピントと被写界深度について理解を深めていきましょう。

ピントが合わない範囲はボケる

カメラでピントを合わせると、合わせた場所はくっきりシャープに写りますが、奥は手前はボケてしまいます。これは、カメラのピントはレンズと光の構造上平面でしか合わず、それ以外の場所はピントが合わずにボケてしまう性質があります。

なかなか言葉で言ってもわかりづらいと思いますので、下のような実験を行いました。

机の上に図のようにいろいろなものを並べ、斜めにメジャーを置いてみました。そこから矢印の方向へレンズを向けて写真を撮ってみます。ピントはムヒに合わせて固定し、絞りの条件を変えて撮影してみました。










上の写真のように、F値が小さいほど手前や奥がボケやすくなり、F値が大きいほど、手前も置くもピントが合って見えるようになります。メジャーの数字もF5.6辺りから手前や奥も読めるようになってくるのがわかると思います。

絞りを変えることで、ピントが合って見える範囲が狭くなったり、広くなったりすることが分かります。

上の図の赤い線はピントを合わせた面で、ピンクの枠はピントが合って見える範囲(空間)です。ピントが合っている部分は厳密に言うと面であり、完全にピントが合う場所は上記の図の赤い線上の部分のみです、しかしながらピントが合って見える範囲はそれより広く、ピンクの枠の部分ではくっきりシャープに写っているように見えます。
見ての通りF1.4ではピントが合って見える範囲はごくわずかですが、F5.6では少し広がり、F14では机の大半はピントが合って見えるようようになります。このピンク色の部分が被写界深度であり、F1.4のようなピントが合って見える範囲が狭いものを被写界深度が浅いと呼ばれ、逆にF14のようにピントが合って見える範囲が広いものを被写界深度が深いと呼ばれています。

被写界深度は「絞り」「焦点距離」「撮影距離」で変わる

上記の実験は単に絞りの値を変えて行いましたが、被写界深度は絞りだけで変わるものではなく、焦点距離や被写体までの撮影距離によっても変化します。

例えば、焦点距離が長いレンズ、つまり望遠レンズを使えば被写界深度が浅くなりますし、広角レンズを使えば深くなります。また、カメラから被写体への距離が近いほど被写界深度が浅くなり、遠いと深くなります。

ボケを活かす撮影なら被写界深度を浅く、パンフォーカスなら被写界深度を深くすることが大事

ここでは被写界深度の説明だけにしておき、ボケを操る方法などについてや、全体的にピントが合った写真を撮る方法などは別項目にてご紹介させていただきますが、この被写界深度をコントロールすることが、デジタル一眼レフカメラの醍醐味でもあり、楽しみ方の1つでもあります。
特に被写界深度が浅いボケを活かした写真は、スマホのカメラやコンパクトデジタルカメラでは構造上難しいため、デジタル一眼レフカメラを持っている人にしか味わえない魅力があります。

■被写界深度を浅くしてボケを楽しむ写真を撮る

デジタル一眼レフカメラの得意分野であるボケを活かした写真は、これぞ写真!という世界を作り出してくれます。ピントが合って見える範囲を狭くすることで、手前の被写体や背景を綺麗にぼかすことができるようになります。望遠レンズで撮影すると比較的ボケを簡単に出すことができますし、できるだけ被写体に寄る、絞りを開放することで、広角レンズでもボケが美しい写真を撮ることもできます。

■被写界深度を深くすれば、風景や夜景などの写真もばっちり

被写界深度を深くすれば、写真全体にピントが合わすことができます。建物の中や風景などは広角レンズを使うことでピントの合う範囲を広げることができますし、できるだけ遠くの被写体にピントをあわせることで、さらに被写界深度を深くできます。滝のようにある程度遠近差があるような被写体では、絞りを絞ることで全体にピントを合わせることも可能です。

被写界深度とは まとめ

・被写界深度はピントが合って見える範囲にこと
・ピントが合う場所は面だが、ピントが合って見える範囲は空間で存在する
・絞りを変えることで、ピントが合って見える範囲は変化する
・ピントが合って見える範囲が狭いことを、被写界深度が浅いという
・ピントが合って見える範囲が広いことを、被写界深度が深いという
・被写界深度は絞り以外に、撮影距離や使うレンズの焦点距離によっても変化する
・ボケを活かすなら被写界深度を浅く、風景などは被写界深度を深くするとよい

このように被写界深度を自在にコントロールすることで、思い通りのイメージを写真にすることができるのではないでしょうか。詳しい実践編は後にするとして、まずは被写界深度の意味をしっかり理解するようにしましょう。

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