デジタル一眼レフカメラ初心者入門講座

消失点構図(放射構図)

最終更新日:2019年5月2日

美術やパース、イラストの世界でもよく使われるのが消失点構図(放射構図)と呼ばれる配置方法です。フレーム内に消失点を置くことで、奥行きや広がりが表現され、写真の世界においても頻繁に使われる構図です。ここでは消失点構図についてご紹介したいと思います。

消失点構図とは

イラストの世界では、遠近法という絵画の技法が使われ、奥行きを表現するには近くにあるものは大きく、遠くにあるものは小さく描くことが鉄則です。遠近感を出すためには消失点というのを決め、そこに集まる線に沿ってモノを描くことで、奥行きや広がりが表現されます。
写真の世界では、フレームの中のどこかに消失点を置き、そこに集まる線に沿って構図を決めることで消失点構図となり、視線が奥に集中され、奥行きや遠近感が強調されるようになります。


上の図のように線が集中する消失点をフレーム内に入れれば、簡単に消失点構図にすることができます。消失点の場所はフレーム内のどこでもよい。

消失点を見つけたら、迷わずフレームに入れてみよう

消失点構図を美しく撮影するコツは、消失点とそれに向かう線にどんなものを選ぶかが重要になってきます。手軽に消失点を見つけるのなら、屋内の廊下や通路、屋外なら道路など奥までよく見渡せる場所と言えます。また消失点は地平線の奥だけでなく、別の物でも表現することができます。実際に写真を見ながら消失点構図を確認していきましょう。


長い廊下は消失点構図のお手本とも言えるシーンですね。壁や窓の枠、天井の梁が集中線になってくれます。このような場所では迷わずフレームの中に消失点を入れて撮影してみましょう。


広島にあるごみ焼却場の展示スペース。右側にあるプラントを構図に入れたかったため、消失点を三分割法の左下に配置してみました。消失点に向かう線をできるだけ多く表現することで、奥行き感のある写真に仕上がります。逆に線が少ないと単なる三角構図になってしまいます。


窓ガラスに映る夜景も消失点に向かう線として再現してみました。消失点の位置は自由なので、被写体の構造や何をメインに配置するかなどを考えて決めましょう。


雑多には見えますが、これも消失点構図の1つ。広角レンズや超広角レンズで真上を見上げると、迫る木々が奥で1つになる姿を捉えることができます。

集中線をできるだけ多く被写体と重ねることが大事

集中線が少ないと、それは消失点構図ではなく、ただの三角構図になってしまいます。三角構図でも奥行感は再現できますが、よりダイナミックに表現するには集中線をできるだけ多く重ねることが大切です。

それでは、下の写真を見てください。

確かに奥行感はあるように見えますが、集中線が道路の両端と、右にあるコンベアの鉄橋くらいしかないので、どうしてもインパクトに欠けてしまいます。このような構図は消失点構図ではなく、三角構図に近いと言えます。

では次に、もう一つの写真を見てみましょう。

撮る場所を変えて撮影してみました。道路の両端はもちろん、コンベアの鉄橋に近づいたため、これらの枠も消失点として入るようになりました。また、右側の設備のアームの一部も集中線になり、より遠近感が感じられる写真になりました。

このように消失点へと消える集中線の数を増やすことで、奥行きや広がりを表現させることができます。これば望遠レンズよりも広角レンズのほうが再現しやすいため、消失点構図には広角レンズを使用すると、よりパースを効かせることができます。

消失点構図 まとめ

・消失点構図はフレームの中のどこかに消失点を置き、そこに集まる線に沿って配置する
・長く続く通路や廊下、天井や壁などがある場所は消失点構図にしやすい
・屋外で消失点構図にする場合は、壁や天にも集中線が入るように心がける
・集中線が少ないと単なる三角構図になってしまうため、奥行感が損なわれる
・できるだけ集中線が多くなるように、撮影場所に注意する

消失点構図は手軽にダイナミックな写真が撮れますので、消失点があるようなシーンであれば迷わずフレームに入れて撮影してみましょう。ポイントとしては、できるだけ全体に集中線を配置できる構図にすることです。コツを覚えて、カッコイイ消失点構図写真を撮ってみてください。

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